2021年4月4日日曜日

フクベ シンバル、スズメバチ

新年度入りの4月3日。新年度だからといって何かが変わるわけでもなくこの日も岩場へ赴く。今回は二週連続のフクベ。前回は成果を求めに簡単そうな3段を触りに行った。今回はどうか。うん、前回同様、成果を求めに簡単そうな3段を触りに行く。そう、シンバルを登りに行こうと思ったのだ。

フクベはこれで四回目。シンバルのあるオープンブック岩は、初めてフクベに行った際に遊んだことがある。この時はスズメバチをトライして見事に敗退した。友人がシンバルを登っていたのを指をくわえて見ていたものだ。

ってことで、スズメバチにリベンジしてシンバルを落とし、温泉入っていい気分で肉でも食べるという充実した休日を思い描き家を出た。

8時15分、フクベの道の駅に到着。二週連続のフクベにして、もはや定番の五平餅モーニングを済ませる。9時前には岩場についていた。スズメバチには先客無し。

とりあえずストレッチやマントルパートでアップをする。その後、ムーブ確認をする。順調にムーブ確認が進むと思いきやまったくそんなことはない。リップどりもめっちゃ難しいし、初手どりもムズイ。二手目も全然ダメ。二年前はリップどり手前まで来てたのに一体どないなっとんねんという焦りの気持ちが襲ってくる。

9時半ごろ、スズメバチにもう一人、クライマーがやってきた。どうやらフクベによく来られている方のようでスズメバチをトライするという。「ご一緒させてください」と言われた時の感想。「マジで助かります!ムーブ教えて!!」という体たらく。

ということで、その方に初手どりとリップどりのスタンスを教えてもらう。うん、今まで使っていたスタンス全部間違ってた(笑)。そんなに間違えることあるのって思うぐらい間違えていた。そりゃできないわけだわ。正直、自分のオブザベセンスのなさには脱帽する。セッションしないとまったく登れない。もう9年近く登っているけど、いまだにこんな感じだからマジで困ったものです。

さて、スタンスを教えていただいてからばらしをして、一応自分のオリジナルムーブも1か所ぐらい作った(さすがに完コピしなくて済んだので今わの際の自分のプライドを保てた)。

ここで通しトライ開始。一便目は二手目の左手がしっくりこなくて、落ちる。2便目。この時は二手目の左手がかなりしっくりきて、そのまま完登できた。二手目の左手が小指までしっかり力の入る状態で持てる形にするのが自分的なポイントだった。

ちなみにリップどり前に一度、左手をピンチに寄せるムーブがあるが、これが少し気持ち悪い動きである。完登トライでは、うまく寄せられなくて落ちるかと思ったが、何とかごり押せた。

スズメバチ後、一休憩を入れてシンバルへ。今回は確実に登れるよう2年前に完登していた友人にシンバルの核心を事前に確認していた自分。確認の結果、「核心はない」という。

実際、トライする前、ホールドを確認する。「うむ、たしかに核心はなさそうね」という気持ちになり、ワンちゃんのフラッシュを狙う。

無事、フラッシュ失敗。初手をとって、ヒールかけて、一度カンテ中継して左手の二手目をとる。ここまでは順調にいくけれども、そのあとが続かない。どうやら上半身を引き上げて右ヒールをかける必要があるようだけど、左手の持ち感が良くなく、うまくそのムーブができない。この時、「ここが、めっちゃ核心やん!」って気づいた。the 核心 of the 核心。この核心を突破するためにはどうするか。

行きついた答えは左手が小指までしっかり力の入る状態で持てる形にすること(既出)。そしてめっちゃ保持するだった。この答えに行きついた後のトライで完登できた。まぁ、シンバルっていうイカチィ名前がついている割には優しめな課題で、そのギャップからこの課題が人気になるのがうなづけます(グレードはさておき、岩の形状やムーブがそもそも面白いので登っておいて損はない課題だ)。



これで当初予定していた課題は無事完登した。ここまでで計5段。もっと段数稼いでしまえと思い、シンバルの隣にある冬の火を触ってみる。自分はカチラーだ。冬の火のカチを見た瞬間になんて相性の良い課題なのかと思った。これは結構すぐに行けるのではないかと思いトライを開始。

結果、多くの指皮を岩にお供えし敗退した。この課題はめちゃくちゃ悪いとおもったし、何よりも自分はカチラーでもなんでもないと実感した。自分は、単に「ピンチかカチどっちが好きですかと聞かれたらカチが好きすと答えるラー」に過ぎなかった。

冬の火で自分の実力を再認識させられたものの、帰るにはまだまだ早すぎる正午過ぎ。下山がてら初段を大量ハントすることにした。

まずは枕岩の枕・初段。この岩はサンシャインパワーやら枕をトライする方がいっぱいいらっしゃって、ジム状態。皆さんのトライを少し見学させていただき(=ムーブをパクらせていただく)、ホールドを確認してからのトライ。

余裕の完登。と行きたいところが全くそうはいかずに、ここでドはまりする。枕の核心はリップ直前のガバに右手をクロスで入る部分。この時の左手がのっぺりぬめっとしたカチで、中々に保持感がよろしくない。強引にごり押ししようとするとうまくいかない。

核心で何度もフォールを繰り返したわけだが、この課題めっちゃよれを誘発してくる。理由は今になってもよくわからないがとにかくよれる。最初のうちは余裕でできるだろうと油断しながらのトライだったので、レストもろくに挟まず、マシンガントライをしていた。

こういう慢心の中、登っていると本当にろくな事がない。すぐに満身創痍になる。このままではマジで敗退すると思い立ち、入念なレストを入れること決意。その後も何回かフォールしたが、最終的に何とか登れた。多分、シンバルよりも所要時間を要したと思われる。

次は、クロスゲートのある岩で、ホッピングマシーン初段に挑む。この課題でも枕と全く同じ過ちを犯す。余裕で完登できるだろうと思って、何度も何度も落ち、そしてよれていく。少しは学べよな。

最初は一人でトライしていたものの後から京都のクライマーさんが来てくれてムーブを教えていただき何とか完登する。日ごろごり押しムーブしかしていないから本当にムーブの引き出しがなさ過ぎて、一人での解決力がここまでないのかとマジで泣けてきますね。



最後にエメルをトライしに行き、なんもさせてもらえず一日終了。一応、目標にしていた課題は落とせたものの、物足りなさというか消化不良感が強く残る一日であった。

一つは、自分のクライミング力に対する物足りなさ。

もう一つは登れる課題しか登っていないという物足りなさ。

自分にとって限界に近い課題にトライして登りきるというプロセスを久しぶりに欲してきた気分だ。そろそろイド、現身あたりに標準を合わせてトレーニングを始めるか…(とか言って鳳来には多分11月以降にならないと行かない)

鳳来でコカ day2 12/10

かすかな希望を携えてコカday2。 有給での鳳来なもんだから誰もいない。 人間という生命体が自分1人だけの自然な空間でコカをひたすらバラしていた。 全てのバラしは完了したもんだからつなげてみる。繋がる可能性はまだ微塵にも感じない。でも絶望も感じていない。 多分、そのうちいける...